古本屋は誰にでも簡単に開業できます。問題は一つだけですかね。

古本屋を開業

古本屋を始めてみたいと考えている方は少なくないのではないでしょうか。自分のお店を持ちたい、本が大好きで本と関わる仕事がしたいなど、実は古本屋は比較的簡単に開業することができます。ここでは、実際に古本屋をやっている当店が簡単な開業の仕方を説明します。古本屋をやる上で、記事タイトルにも書いていますが、問題は一つだけですね。それは集客です。集客といっても販売するためのことではなく、買い取りをするためのことです。それでは売るのはどうするのか疑問を持たれた方も多いと思います。本を売るのは、集客力抜群のAmazon、ヤフオクを利用します。特にAmazonは日本一の販売力です。多くの古本屋が参入しています。手数料は高いですが、販売力はハンパないので販売は、Amazon中心で行いましょう。このようにネットで販売する古本屋をネット古書店と呼びます。

こだわりの実店舗を持ちたいと考えている方は、お金に余裕のある方でしたら良いでしょうが、実店舗で経営が成り立つ古本屋は、はっきり言って無理です。きっぱり諦めましょう。

それでは、順番に説明していきますね。

古物営業許可申請

古本屋を開業するには、古物である古本を扱うために古物営業の許可を営業する地域の、公安委員会に申請する必要があります。一定の条件がありますが、ほとんどの方は問題なく申請が通ることと思います。申請には申請手数料として約2万円と書類一式が必要です。管轄の警察署に出向いて申請することになります。許可は大体1,2ヶ月ほどかかります。けっこう時間がかかりますが、役所ということで仕方がないですね。問題がなければ許可書が交付されます。

注意点としては、後で説明しますが、集客はホームページで行いますので、ホームページのURLを資料として出しておきましょう。もう一つは、古物は約13品目に区別されていますので、将来、扱う古物が本以外にCD,DVD,ゲームソフト、ゲーム機器などあるのでしたら、”書籍”以外に”道具類など”あわせて申請しておきます。これらは、後からでも申請できますが、面倒ですので、最初の申請時に行っておきます。

参考までに神奈川県警察の古物営業許可申請手続きはこちらになります。

ホームページを作成する

冒頭でも説明しましたが、販売は他を利用することになりますが、本を買取するには、お店があることをお客さんに知らせないことには始まりません。そこで買取目的のホームページを作成します。ホームページは業者に作成依頼すると数十万程かかりますので、自分で作成します。まず、ホームページの住所に相当する独自ドメインを決めます。屋号に合わせて決めてください。当店の独自ドメインは kanagawa-shobo.com です。将来も安定して運営するために独自ドメインは必須です。次にレンタルサーバーを用意します。月1,000円程のコストで良い物が多くありますので契約しましょう。

お勧めは、当店も使用している エックスサーバー です。

さてホームページを自分で作成すると言っても経験のない方には無理と考えてしまいますが、無料の Wordpress に無料のテンプレートを使用することで比較的簡単に作成することができます。当店のホームページも WordPress ベースです。全て自分で作成しました。この辺は自分でネットまたは本で調べて作ることが難しいのであれば、古本屋は諦めたほうが良いかも知れません。

WordPressの初歩的な本は以下の本がおすすめです。

SEO対策

ホームページは公開しただけでは誰も見に来てはくれません。多くの方がGoogleの検索を使用してホームページを見つけています。最低でも検索する際のキーワードが”古本買取”+地域、”古本出張買取”+地域などで、そうですね上位3位以内に入るようにSEO対策を行います。地域とは例えば、横浜市とか保土ヶ谷区とかです。SEO対策と言っても昔のように変なテクニックは必要ありません。自分の頭で考えた文章で本とかCDとかに関わるコンテンツ(記事)を少しづつ増やしていきます。ネタ元は新聞、ネットで探さえば良いですが、必ず自分の言葉で書きましょう。良い記事が書ければ、自然にリンクが増えて行き、時間がかかりますが、上位に表示されるようになります。

良い記事を書くための参考として以下の本がおすすめです。

上位表示には、半年とか一年とか時間が必要ですが、諦めずに、読んでもらえるような記事を増やしていきましょう。Googleには検索結果と連動して表示させるAdwords広告がありますが、大手が多く参入しているため古本関連ですと、クリック単価が200円~400円と高くなっていますので、利用するのは現実的ではありません。

チラシ配り

Googleの検索でホームページが上位に表示されるまでは、チラシを作成して自分で配りましょう。業者に依頼することもできますが、コストがかかりますので、自分で配ります。集合住宅中心で配るのも良いと思います。大体500枚に一件ほど反応があると思います。近場を中心に頑張って配りましょう。チラシ配布のみで集客している古本屋もあります。

買取価格の決め方

なれないとどれくらいで本を買取したら良いか、わからないと思います。この辺は経験が必要ですが、販売はAmazon中心で行いますので、なれるまでは、Amazonの販売価格を参考にします。”せどり”と言う言葉を聞いたことはないでしょうか?このせどり向けにAmazonの販売価格を調べるツールが出ていますので利用するのが良いと思います。ツールはスマホを使用します。お客様宅でスマホで販売価格を調べて、買取価格を決めます。あらかじめ、自宅の本で練習すると良いでしょう。Amazonで売れないものはヤフオクを利用しますが、ヤフオクの過去の落札価格を知るサイトもあります。オークファンと言います。一部有料となる場合もありますが、便利なサイトです。

販売する

売る本も集まったことですし、Amazonで販売するための契約をします。詳細は詳しいサイトがたくさんありますので、調べてみてください。ネットの古本屋ですので、最初は自宅が事務所がわりになると思います。スペースの関係で本をあまりおくことができないのであれば、AmazonにはFBAというAmazonの倉庫に本を預けて販売する方法があります。検討してみると良いでしょう。Amazon で売れないものはヤフオクを利用します。自分で発送する手間がありますが、アイドルグッズ、まとめ売りなどヤフオク独特の売り方ができます。手数料もAmazonに比べると安くなります。

まとめ

大急ぎで説明してきましたが、ネット古本屋をやるための手順は以上になります。うまく回りだすとそれなりの利益を得ることができますが、古本屋の世界も競争が激しく、消えていく古本屋も多くあります。生き残るには、独自の特色を持った古本屋作りが大切かと思います。この独自の特色を得るには、経験と時間が必要かもしれません。あせらないで、最初は、買取、販売のサイクルを回すことを考えていけば良いと思います。

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